地下水は神秘の水?
   地下水とは、文字どおり地下にある水のことです。

 水は形や場所を変えて絶えず移動し繰り返し循環しています。 地下水は、循環の構成要素の一つであり大切な水資源の一つです。 地下の水は、植物から蒸散したり崖下から湧き出したり、また移動して遠くの海底から湧出したりします。
(下の図:水循環)

 地下水の循環は、河川の水や大気中の水蒸気などに比べると移動速度がとても遅いです。つまり地下水の形で地下に滞留している時間がとても長いことが知られています。 たとえば、富士山の南側にある湧玉池湧水は40〜50年、八ヶ岳西麓の標高1000m付近湧水は50〜60年、エジプトのヌビア砂岩層中の地下水で25,000〜50,000年ともいわれています。いろいろな地域や条件によって地下水の循環速度はとても遅くなるようです。
 なにか神秘的なものを感じますよね。

 

<図:水循環>
水資源としての地下水
   地下水は、生活用水、工業、農業用水として広く利用されています。 また、消雪用水、プール用水、水産養殖用水、し尿処理場の希釈用水など、いろいろな用途に使われます。 工業用水としての使用量がもっとも多く31.3%、つぎに生活用水28.4%、農業用水は23.1%となっています。(1997 国土省調べ)しかしこの割合は、地域の利用用途によって異なります。地下水は、井戸による取水のため、大規模な貯水、取水、供給施設を必要としない利点があります。

ここ石川県では、繊維会社が多く、水の利用を必要とする染色に広く利用されています。 また、雪国ということで消雪用の水として冬に活躍します。消雪用の利用法のように各地域で独特の利用法があります。


地下水は井戸水、井戸との関係
   地下水の水を利用するには、井戸をほってそこから汲み上げます。昔は多くの家に井戸がありました。つるべ井戸で汲み上げた水で生活のすべてをまかなってきました。

昔話には、井戸がでてくる話がたくさんあります。「お岩さん」で知られる怪談話も井戸が重要な舞台ですね。ここ石川県では、金沢市の南部にある松任市に井戸と関係深いことがあります。 「朝顔に つるべとられて もらい水」 これは、ここで生まれた加賀の千代尼がよんだ句で有名です。井戸のつるべに朝顔のつるがまきついて井戸の水をくみあげることができず、近所の井戸でお水をわけてもらった句ですが、なんとも現代にはない風情をもった句です。ここでも井戸は生活と深いかかわりがあったことがわかります。

このように各家々にあった井戸は、浅井戸と呼ばれるものです。これに対して深井戸と呼ばれるものがあり、明治以降、一般に広く利用されるようになりました。 深井戸と浅井戸についてもう少し、詳しくお話しましょう。

浅井戸と深井戸

   浅井戸は、地表から約30メートルの井戸をいい、それ以上の深さの井戸を深井戸と呼びます。井戸の歴史は古く、弥生時代の遺跡からも発掘されており、実際使われ始めたのは、平安時代からといわれています。深井戸を掘る技術がはじまったのは明治になってからです。

この深井戸は、深部のため生活雑排水などの汚染の度合も少なく、水質が良好で安定しています。深部になると水温も高く、雪国ではこの暖かい水を消雪用に利用します。また、地下水を人工的に涵養しながら、地下の地区熱性を利用するエネルギー対策も実用化しています。冬期には前夏に地下注入しておいた暖かい地下水を汲み上げて、これを温熱源としてヒートポンプにより建物の暖房をおこないます。



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